駒場の旧前田侯爵邸に行ってきました。あと納豆ご飯専門店も。

天気がいいので、渋谷から駒場まで散歩することにした。
前々から行きたかった旧前田侯爵邸に行くためだ。

前田邸とはもちろんあの「花の慶次」の加賀百万石の前田家の邸宅である。
現在、前田邸は土日のみ、無料で公開されている。

渋谷駅から二十分ほど西へ歩くと東大駒場キャンパスがあり、
そこを回ると駒場公園に入れる。
前田邸はその中にある。

関係ないけど途中の円山町にあった「五三を捨てるな」「5み捨て場ではありません」などの張り紙が張ってあったゴミ捨て場にしか見えない廃墟(神道さんという方の家らしい)は何だったんだろう。共産党のポスターがはってあったからやはり廃墟だと思うが。

前田邸は和館と洋館に分かれており、和館は一階を、洋館は一階と二階が一般に開放されている。

和館は伝統的な書院造で建築されており、見所は何と言ってもその庭園である。
縁側が開け放たれており、家の中から見ると、障子や柱を額縁とした一枚の絵画のように見える。このように戸を開け放すと家と庭が一体となるのは日本家屋の特性である。
陽光と爽やかな滝の音が心地よい。

和館を堪能してから洋館に向かう。

この洋館は昭和四年、帝大教授の塚本靖の設計で建てられ、わが国の洋館で最も流行した英国チューダー様式に則り設計されている。
まさに「洋館」と言う感じで、絵本に出てくるような素敵な家だ。
窓を開けると(禁止されていたかもしれない)春風が部屋の中に吹き込んでくる。

つまり周囲の「自然」も建築の要素の一つなのだ。

和館と共に、当時の建物が建築当時のまま残されているのは、ここが都内で唯一の例である。
こういうものをもっと未来に伝えていくべきだろう。

正田邸の時にも言ったが、今の日本人は古いものを蔑ろにしすぎている。新しいということは古いものをを厭うということなのだとでも思っているのだろうか。
本家英国には古い町並みや建造物を守る基金があり、国もそれを支援しているのだが(むろん革新的な奴もいるが)、日本は保守派と言われる政治家や言論人でさえ、古いものは壊していけばいいなどと言うバカがいたりするから困ったものである。
バカ高い相続税や固定資産税で一体何百件の文化財が破壊されたと思っているのだろうか?


前田邸を見たあと、まだ天気がいいので駒場まで歩いていくことにした。
前々から行きたかった納豆専門店「ねばり屋」へ行くためだ。
http://portal.nifty.com/koneta04/12/27/01/

まっすぐ北に30分ほど歩くと初台に着き、西へ行くと込まば駅に着く。
駅に近い商店街の通りに入ると、「ねばり屋」の看板が見えた。

注文した高菜そぼろ納豆ご飯はめちゃくちゃ旨かった。
ご主人は本当に終始ニコニコしていた。

納豆食って元気が出たので新宿まで歩いていって電車で帰った。
相変わらず新宿の空は広い。
夕日がきれいだったなァ。